【中級編】ポストフロップの戦い方 part1 〜ハンドの相対的な強さを測る〜

目次

今回のお題:フロップでどう戦えばいいかわからない!

チンアナゴ

ジョーズくん、カジノでボコボコにされちゃった。もう今月のお小遣いがすっからかんだよ。

ジョーズ

あらら。でも生活費には手を出さなかったんだね、安心したよ。

チンアナゴ

くー、あそこで相手がAを引かなければ私が大勝ちしてたのになあ。3枚しかアウツがなかったくせに引きやがって・・・。あー、悔しい!

ジョーズ

負けエピソードを語るようになったらポーカーにハマってきた証拠だね。
チンアナゴちゃん、実際にカジノでプレイしてみてどうだった?迷ったりわからなかったりしたところがあったんじゃない?

チンアナゴ

うーん、前回までの話でプリフロップはわかったんだけどな。でも、フロップでいつベットすればいいのかわかんなかったよ。

ジョーズ

フロップでの正しいアクションはつまづきやすいところだね。じゃあ、今回のテーマはズバリ「ポストフロップの戦い方」にしようか。フロップではまず何を考えて、どんなときにベットやコールをすればいいのか、知りたいんじゃない?

チンアナゴ

あ、それ知りたい!

ジョーズ

これは大事なトピックだから、4回に分けて解説していくね。

チンアナゴ

ほーい。

フロップではまず何を考えるべき?

ジョーズ

さて、チンアナゴちゃんはフロップがめくれたらまず何を考えるかな?

チンアナゴ

何を考えるか?うーん、ベットするかフォールドするか?

ジョーズ

それも大事だけど、もっと先に考えるべきことがあるんだ。フロップで一番大事なポイントだよ。

チンアナゴ

何だろ、わかんないなあ。

ジョーズ

自分のハンドの強さを測ることだよ。ポーカーはプリフロップとフロップでハンドの強さが変わるんだ。例えば、AAはプリフロップではすごく強いけど、もしフロップが876だったらAAはもはや最強ではないんだ。T9や54はストレートができてるし、87、76、86はツーペア、88、77、66はセットになってるからね。ほかにも、ワンペア+フラッシュドロー+ストレートドローの65はAAに対して63%の勝率があるよ。

チンアナゴ

そっか、最強のAAでもただのワンペアだもんね。ツーペアとかストレートとか、強い役ができてそうなフロップだと、AAはちょっと自信がなくなっちゃうね。

ジョーズ

そうそう。プリフロップでは自分のオープンレンジ・コールレンジにあるハンドでオープン・コールをすればいいんだ。でも、いざフロップが開くと、自分のハンドは強くなったり弱くなったりするんだね。
だから、フロップではまず最初に自分のハンドの強さがどう変わったかを確かめるべきだよね。正確に強さがわかれば、それに応じて正しいアクションもできるってわけさ。

チンアナゴ

なーるほど!確かに自分のハンドが勝ってるのか負けてるのかわかんないと、アクションしようがないもんね。

自分のハンドの強さを測る方法は?

チンアナゴ

でもさ、強さを測るって、実際どうすればいいの?
「AKだけど、ペアができなかったからAハイか・・・」とか、「87がストレートになった!やったぜ!」とか、そのぐらいしかわかんないよ。

ジョーズ

強さを測る方法はね、ズバリ相手のレンジのランキング表を作ることなんだ。フロップがめくれたとき、相手の持っていそうなハンドを強い順に並べてみて、そのランキングと自分のハンドを比べたら、自分のハンドが相手のレンジに対してどのくらい強いのかがわかるでしょ。

チンアナゴ

相手の持ってそうなハンドが強い順にわかれば、それと自分のハンドを見比べて、自分のハンドの強さがわかる・・・。確かに!
ところで、そのランキング表ってどうやって作るのさ?

ジョーズ

ランキング表を作るやり方は二つあるよ。下の図を見てごらん。

ランキング表
ポストフロップのガイドライン①
ジョーズ

これがポストフロップのガイドラインだよ。
左側のプリフロップはオープンレンジやコールレンジに従ってプレイするってことだね。
右側はポストフロップだよ。「自分のハンドの強さを測って、正しいアクションをしよう!」、これがポストフロップの最大の目標なんだ。この目標を達成するために、Step1とStep2があるわけさ。

チンアナゴ

ふーん。そこでこのStep1がランキング表を作るための二つのやり方なのね。

ジョーズ

そういうこと!「じっくりコース」「らくらくコース」があるよ。どちらもランキング表を作るための方法だね。

チンアナゴ

それでそれで?この「じっくりコース」と「らくらくコース」って何が違うの?

ジョーズ

OK、まずはそれぞれのコースの特徴を説明するね。
「じっくりコース」は相手のポジション・アクション・プレイスタイルをもとに相手のレンジを厳密に考えて、それを強い順に並べてランキング表を作ろうっていう方法だね。手間がかかるけど、かなり厳密なランキング表ができるよ。

チンアナゴ

相手のポジション・アクション・プレイスタイルか。確かにどれも相手のレンジに影響しそうな感じ。

ジョーズ

うん。僕はこのポジション・アクション・プレイスタイルをレンジのヒントって呼んでるよ。相手のレンジを知りたいなら、まずはこの三つをヒントにして推理するからね。

チンアナゴ

おっけー、理解した。「らくらくコース」のほうが気になる!楽して勝ちたい!

ジョーズ

うん、その名の通り「らくらくコース」はもっと簡易的なやり方だよ。
フロップでめくれた3枚のカードでフラッシュ・ストレートなどのドローがあるかなどのボードテクスチャーをもとにして自分のハンドの強さを測るやり方だね。
「じっくりコース」ほど正確なランキング表は作れないけど、楽に判断ができるんだ。ポーカーはそういう粗い判断でも十分な場面もあるからね。

チンアナゴ

正確だけどちょっと大変なじっくりと、楽だけど正確じゃないらくらく、か。うーん、どっちのコースを使えばいいのさ?

ジョーズ

どっちも使えばいいんだよ。まずは「らくらく」でざっくりやってみて、それで形勢判断が微妙なときなんかは改めて「じっくり」で考えてみたりね。どちらも矛盾するものじゃないから、ケースバイケースに使い分ければいいのさ。

チンアナゴ

ふーん、そういうもんなのか。

ジョーズ

いろんな引き出しを持っておいて、柔軟に使い分ければいいんだよ。
じゃあ、今回は「じっくりコース」で相手のハンドのランキング表を一緒に作ってみようか。「らくらくコース」は次の回で解説しようかな。

チンアナゴ

おっけー、今回もよろしくね

Step1:「じっくりコース」とは?

ジョーズ

さて、じゃあ相手のハンドのランキング表を作るためのStep1、「じっくりコース」を一緒にやっていこうか。

チンアナゴ

お願いしまーす。

ジョーズ

一番初めにすべきことは「フロップで成立している役・ドローを強い順に並べてみること」だよ。まずこれをやらないと何も始まらないからね。

チンアナゴ

役・ドローを強い順に?どういうこと?

ジョーズ

とりあえず、実際にやってみようか。例えば、こんな状況を考えてみて。
チンアナゴちゃんのハンドはAQs、今回はUTGからオープンしましたと。BBだけがコールして、ヘッズアップです。

チンアナゴ

AQsは強いハンドだね。よしよし。

ジョーズ

フロップはA35だとするね。チンアナゴちゃん、このフロップで一番強いハンドは何かな?

チンアナゴ

うーん、AK?あ、AAのほうが強いかな。

ジョーズ

正解は42だよ。ストレートがあるからね。

チンアナゴ

あ、そっか。

ジョーズ

このフロップの役やドローを強さ順に並べるとこうなるよ。

役・ドローのランキング表 フロップ:A35
  1. 42(ストレート)
  2. AA、55、33(セット)
  3. A5、A3、53(ツーペア) 54526476(コンボドロー)
  4. AK、AQ・・・A6(Aのワンペア)
  5. A4、A2、54、52、43、32(ワンペア+ガットショット・ストレートドロー)
  6. KK、QQ・・・22、65など(K〜2のワンペア)
  7. KQ87など(フラッシュドロー)
  8. K4、K2など(ガットショット・ストレートドロー)
  9. KJ、98など(ハイカード)

※このフロップではAQなどのただのAペアのほうが、A4などのAペア+ストレートドローよりもキッカーが強いため、勝率が高くなっています。

ジョーズ

このランキング表を見ると、チンアナゴちゃんの持ってるAQはワンペアの中では2番目に強いことがわかるでしょ?

チンアナゴ

そっか、これが自分のハンドの強さを測るってことなんだね。

ジョーズ

うん。自分はフロップでどんな強さなのか、どういう状況なのか、これで多少はわかったよね。

チンアナゴ

そだね、冷静に考えるとストレートとかツーペアに負けてるのか。
ところで、この「役・ドローのランキング表」はどうやって作ればいいの?

ジョーズ

難しく考えなくていいよ。まずは強い役から並べてみるんだ。ストレートフラッシュ=なし、クワッズ・フルハウス=なし、フラッシュ=なしだから、最強はストレートだね。次がセット、ツーペア、ワンペア、ハイカードだよ。
でも、ここで一つ注意。フラッシュやストレートのドローは現状ではハイカードだけど、ストレートドロー+フラッシュドローみたいな複数のドローの組み合わせ(コンボドロー)はアウツの枚数が多いから、50%以上の確率で強い役を作るんだ。そういうコンボドローはツーペアと同じ強さと考えていいよ。ちなみに、ワンペア+フラッシュドローもコンボドローとして扱ってるよ。

チンアナゴ

おっけー、とにかく強い役から並べていって、コンボドローはツーペアと同じ強さなのね。

ジョーズ

そういうこと!さてチンアナゴちゃん、次はいよいよ「じっくりコース」のメインイベントだよ。

チンアナゴ

え?なになに?

ジョーズ

相手のポジション・アクション・プレイスタイル(レンジのヒント)をもとに相手のレンジを考えて、この役・ドローのランキングから除外できるハンドを探すんだ。

チンアナゴ

うん、さっき、「じっくりコース」の説明でそんなこと言ってたよね。
でも実はあんまり頭に入んなかったんだよね。わかりやすく教えてくれるかな?

ジョーズ

つまりね、プリフロップでBB(相手)はUTG(チンアナゴちゃん)のオープンにコールしてるんだから、限られたハンドしか持ってないはずなんだ。例えば相手がAAを持ってたらプリフロップで3ベット(リレイズ)してるはずだし、ストレートドローだとしても例えばK2を持ってるとしたら、よっぽどルースな相手だよね。
ということはだよ、さっきの「役・ドローのランキング表」には、実際には相手が持ってないハンドも含まてるんだよ。

ジョーズ

つまりね、プリフロップでBB(相手)はUTG(チンアナゴちゃん)のオープンにコールしてるんだから、限られたハンドしか持ってないはずなんだ。例えば相手がAAを持ってたらプリフロップで3ベット(リレイズ)してるはずだし、ストレートドローだとしても例えばK2を持ってるとしたら、よっぽどルースな相手だよね。
ということはだよ、さっきの「役・ドローのランキング表」には、実際には相手が持ってないハンドも含まてるんだよ。

チンアナゴ

あ、そっか。相手が持ってないハンドと強さを比べてもしょうがないもんね。

ジョーズ

そうそう。相手のレンジを考慮に入れればより正確なランキング表が作れるよね。そうすれば、チンアナゴちゃんのAQもより正確に評価できるってことさ。
じゃあ、次の章でやってみようか。

Step2:「じっくりコース」でランキング表を作る!

ジョーズ

それじゃあ、レンジのヒントから相手のレンジを考えて、役・ドローのランキング表をバージョンアップしてみようか。今回はチンアナゴちゃんはUTGでオープン、相手はBBでコールしたんだったね。

チンアナゴ

えーっと、私がBBだったらどうするかな。BBで私がコールするレンジはこんなのだから、きっと相手もこんなハンドを持ってて・・・。

ジョーズ

ストップ、その考え方は危険だよ。

チンアナゴ

え?なんで?

ジョーズ

ハンドレンジはプレイヤーによって全然違うんだ。ルースなプレイヤーはUTGからでもQTsでオープンするだろうし、タイトなプレイヤーはAKsを持っていてもUTGからのオープンにコールするだろうね。「自分だったらこのレンジでコール/オープンするから、相手もそうするはず」と考えると、痛い目に遭うよ。

チンアナゴ

あー、そういえばカジノでもそういうのあったなあ。「この人、UTGなのにJ9sとか持ってんの!?そんなのわっかんねーよ!」みたいな。

ジョーズ

ポーカーあるあるだね。特に初心者やエンジョイ勢はルースだから、思ってもみないハンドでストレートやツーペアを作ってくるよね。

チンアナゴ

じゃあ、どうやって相手のレンジを考えればいいのさ?

ジョーズ

プレイヤーによってレンジは違うんだけど、どのプレイヤーにも共通した傾向はあるんだ。アーリーポジションほど狭いオープンレンジとか、コールレンジには投機的なハンドが多く含まれているとかね。あとは相手のプレイスタイルを観察することも大切だね。
そういうレンジのヒントをもとにレンジを推測するのが大事なのさ。

チンアナゴ

ふむふむ。今回だと、相手のレンジのヒントはどうなるの?

ジョーズ

今回は相手のレンジをこう考えてみて。
相手はBB(ポジション)で、UTGからオープンにコールしてる(アクション)。プリフロップはAハイ、KTo+、Q9s+、J8s+、スーテッドコネクタ、ポケットペアは必ず参加するルースなプレイヤー(プレイスタイル)。

チンアナゴ

ふーん。その情報から相手のレンジを推理するんだね。

ジョーズ

そうそう。相手のレンジ表をいちいち想像するのは大変だから、フロップを見ながら考えてみようか。

役・ドローのランキング表 フロップ:A35
  1. 42(ストレート)
  2. AA、55、33(セット)
  3. A5、A3、53(ツーペア) 54526476(コンボドロー)
  4. AK、AQ・・・A6(Aのワンペア)
  5. A4、A2、54、52、43、32(ワンペア+ガットショット・ストレートドロー)
  6. KK、QQ・・・22、65など(K〜2のワンペア)
  7. KQ87など(フラッシュドロー)
  8. K4、K2など(ガットショット・ストレートドロー)
  9. KJ、98など(ハイカード)
ジョーズ

これがさっき作った役・ドローのランキング表だね。さて、このランキング表の強い順に見ていこうか。まずストレートの42。これは相手のレンジに入ってるかな?

チンアナゴ

うーん、相手はルースなプレイヤーだけど、さすがに42oは入ってないんじゃないかな。スーテッドコネクタは何でも参加するらしいから、もしかしたら42sも入ってるかも?

ジョーズ

そうだね、そのぐらいの推理で十分だよ。じゃあ次、セットは?

チンアナゴ

ポケットペアはどれも参加するから、全部持ってるんじゃない?

ジョーズ

ううん。相手のアクションをよく考えてみて。

チンアナゴ

あ、そっか。プリフロップで相手はコールしてるから、AAは持ってないのかな。

ジョーズ

そのとおりだね。AAはプリフロップで3ベット(リレイズ)するハンドで、よっぽどトリッキーなプレイヤーじゃないとコールはしないよ。だから相手はAAを持ってなさそうだね。55、33のポケットペアはコールするから相手のレンジに入ってると。
さて、どんどんいこうか。ツーペアはどうかな?

チンアナゴ

Aハイは参加するプレイヤーだし、A5、A3は持ってそうじゃない?53はどうなんだろう・・・。さすがに53oは持ってないかな。53sはもしかしたら持ってるかも?

ジョーズ

うん、僕も大体同じ意見だよ。持ってそうなハンドはA5s、A3s>A5o、A3o、53s>>>53oってところだろうね。
あと、オープンしたプレイヤーのポジションがUTGってことも考慮に入れてもいいかもね。UTGのオープンレンジがタイトだってことを相手が知ってれば、A5oなんかのドミネイトされやすいハンドではあまりコールしないかも、っていう考え方もできるかな。ちょっと根拠は薄いけどね。

チンアナゴ

ふーん。相手のポジションだけじゃなくて、オープンした私のポジションも推理のヒントになるのか。面白いね。

ジョーズ

そう、使えるものはすべて使って情報戦を制するのさ。
さあ、次のコンボドローはどうかな?

チンアナゴ

スーテッドコネクタの54と76は絶対プリフロップでコールしてるよね。64はどうだろ、持ってるかも、ぐらいかな。52は・・・さすがに持ってないんじゃないかな。

ジョーズ

そんなところだろうね。じゃあワンペア+ストレートドローはどう?

チンアナゴ

A4、A2、54、52、43、32だっけ?スーテッドの54、43、32(54、43など)なら持ってるんじゃない?オフスートならどうだろ・・・A4o、A2oはもしかしたら持ってるかも、54o、52o、43o、32oはほとんど持ってなさそうかな。

ジョーズ

だんだん慣れてきたね、いい感じだよ。じゃあAのワンペアは?

チンアナゴ

AK、AQはプリフロップで3ベット(リレイズ)してるかもね。オープンしてきたポジションがUTGだから、もしかしたらコールに留めてるかもしれないけど、ほかのAハイと比べると持ってなさそうかなあ。
AJ〜A6はスーテッドなら全部コールしてるんじゃない?オフスートも大体全部持ってるかもね。

ジョーズ

A以外のワンペアはどうかな?

チンアナゴ

KKとかQQはプリフロップで3ベット(リレイズ)してるから持ってないと。JJとかTTはUTG相手に3ベットするか怪しいから、一応入れといてあげようかな。99〜22は全部持ってそうだね。
ついでに残りも言っちゃうと、フラッシュはKQ以下のスペードのスーテッドコネクタは全部持ってそうかな。K2とかQ4とかのガットショット・ストレートドローの弱いハンドはさすがにコールしてなさそう。

ジョーズ

すごい、完璧だよ!いい感じで相手のレンジが読めてるよ。

チンアナゴ

イエイイエイ!

ジョーズ

さて、じゃあ今の話をもとにランキング表をバージョンアップさせようか。デデン。

相手のレンジのランキング表 フロップ:A35
  1. (42s)・・・・ストレート
  2. 55、33・・・・セット
  3. A5s、A3s、(53s)、(A5o)、(A3o)・・・・ツーペア
    5476、(64)・・・・コンボドロー
  4. ★チンアナゴちゃんのAQsはココ!
  5. AJ〜A6・・・・Aのワンペア
  6. A4s、A2s、54s、43s、32s、(A4o)、(A2o)・・・・ワンペア+ガットショット・ストレートドロー
  7. JJ〜22、65sなど・・・・K〜2のワンペア
  8. KQ87など・・・・フラッシュドロー
  9. なし・・・・ガットショット・ストレートドロー
  10. KJ、98など・・・・ハイカード
ジョーズ

これで相手のハンドレンジのランキング表が作れたね。相手が持ってるか微妙なハンドは()をつけたよ。

チンアナゴ

ふーん、私のAQはセットとかツーペアには負けてるけどワンペアの中では最強なんだね。

ジョーズ

そういうことだね。ちなみに、相手のハンドのコンボ数も考えてランキング表を作ると、こんな感じになるよ。

f:id:Poker_JAWS:20180727064058p:plain
ジョーズ

コンボ数の計算はこうやったよ。興味があればクリックして開いてみてね。
(※画像に誤りがあります。フラッシュドローは13コンボでなく、正しくは12コンボでした。失礼しました。)

相手レンジのコンボ数の計算
  1. ()つきの持ってるか怪しいハンドはコンボ数を半分にして計算しています。チンアナゴちゃんのAhQhとフロップのカードが既に見えていることを考慮すると、相手のレンジに入っていそうなハンドのコンボ数は次のように計算できます。
  2. ストレート:(42s)が4コンボの半分で2コンボ。
  3. セット:55、33がそれぞれ3コンボずつで合計6コンボ。
  4. ツーペア:A5sがAc5c・Ad5dの2コンボ、A3sがAc3c・Ad3dの2コンボ、(53s)が5c3c・5d3dの2コンボの半分で1コンボ、(A5o)と(A3o)はそれぞれ4コンボずつでその半分だから2コンボずつ。合計2+2+1+2+2=9コンボ。
  5. コンボドローは54s、76s、(64s)だから合計2.5コンボ。
  6. Aのワンペア:AJ〜A6はそれぞれ8コンボだから、合計8×6=48コンボ。
  7. ワンペア+ストレートドロー:A4sとA2sはそれぞれ2コンボずつ、フラッシュドローになっていない54sは2コンボ、43sと32sはそれぞれ3コンボずつ、(A4o)と(A2o)はそれぞれ6コンボあって半分だから3コンボずつ、合計2+2+2+3+3+3+3=18コンボ。
  8. K〜2のワンペア:セットになっていないJJ〜22はそれぞれ6コンボ×8で合計48コンボ。
  9. フラッシュドロー:コンボドローになっていないフラッシュドローはKQs、KJs、KTs、QJs、QTs、Q9s、JTs、J9s、J8s、T9s、98s、87sなので合計12コンボ。
  10. ハイカード:KQ、KJ、KT、QJ、QT、Q9s、JT、J9、J8s、T9s、98s、87s、76sからフラッシュドローになっているものを引けばいいので、(12+16+16+12+12+3+16+16+4+4+4+4+4)-13で合計110コンボ。
ジョーズ

どう?こうして図にするとわかりやすいでしょ。相手はどんなハンドを持っていそうなのか、自分は具体的にどのくらいの強さなのか、これでかなりスッキリしたんじゃないかな。

チンアナゴ

なるほど、こうやって考えればいいんだね!もっと早く知りたかったよ。

ジョーズ

ポストフロップで正しいアクションをするためには、自分の強さをできるだけ正確に知る必要があるんだ。そのためにいろんな情報を使って、相手のレンジを考えるのが大事なんだね。以上が「じっくりコース」の概説だよ。

チンアナゴ

あ、でも私、今回の話はなんとか理解できたけど、相手のポジションとかアクションが違ったらわかんなくなるかも。

ジョーズ

レンジのヒントにはいろんなパターンがあるからね。アクションがコールじゃなくて3ベットだったり、ポジションもBUだったり・・・。

チンアナゴ

そうそう!違うパターンのときはちょっと自信ないかも。

ジョーズ

よし、じゃあ次回はまずレンジのヒントについてさらに詳しく説明しようかな。
相手のポジション・アクション・プレイスタイルをそれぞれ分類して、どういうふうに相手のレンジを推理すればいいか、一緒に考えてみようか。

チンアナゴ

おお、相手のポジションとかアクションごとにやるの?

ジョーズ

うん。レンジのヒントについて総まとめをしてみようかなと。さて、長くなりそうだから今日はここまでにしようかな。今日のまとめだよ。

今日のまとめ

今日のまとめ
  1. フロップで「自分のハンドの強さ」を測ろう!
  2. 強さを測るためには「じっくりコース」と「らくらくコース」!今日は「じっくりコース」を一緒にやってみたよ
  3. まずはフロップで成立している役・ドローのランキング表を作ろう!
  4. 「レンジのヒント」をもとに相手のレンジを考えて、ランキング表をバージョンアップさせよう!
  5. 相手のレンジのランキング表と自分のハンドの強さを比べれば、「自分のハンドの強さ」が正確にわかるよ
ジョーズ

ポストフロップの状況判断は難しいけど、他のプレイヤーと差がつきやすいところだよ。次回はレンジのヒントの総まとめをするね。

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この記事を書いた人

©2018 PokerJAWS
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コメント

コメント一覧 (6件)

  • すごくわかりやすいです。自分のポーカーに対する考え方が変わりました。これからも楽しみにしています。

  • 私の中で、もやっとしていたことを、言語化なさっていて、素直に文章力が高いなと感心しました。フロップの判断は苦手で、バリューにもブラフにもなっていないベットを、よくしてしまいます。
    次の記事もたのしみにしております。

  • 相手のレンジのランキングとやらはあくまでフロップでの強さでしょ。ターン、リバーになると、またぜんぜん変わるのでは?
    次の記事でする話だったらすいません

  • >>私はロボットではありませんさん
    おっしゃるとおりです。ストリートが進むとお互いのハンドの強さが変わるので、ターンが落ちた時点でまた相手のレンジのランキング表(ターンver)を作り直すことになります。その際、フロップでの相手のアクションが重要なレンジのヒントになります。

  • すごく勉強になります。
    説明がうますぎ!
    今後も期待しています。

  • ここまで詳細かつ丁寧に相手ハンドレンジの予想と自分の強さの確認を解説している記事は初めて見ました。
    リーディングが上達しないのでとても勉強になります。
    実践的な推測方法の記事楽しみにしています。

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