【初級編】アクションの基礎 〜いつベットし、いつチェックすべきか〜

目次

 正しいアクションをしよう!

ジョーズ

前回はポーカーで勝つためのポイントを説明したよね。覚えてる?

チンアナゴ

うん。えーっと、自分のハンドが強いときに大きく稼いで、自分のハンドが弱いときには負けを小さくするんだよね。

ジョーズ

そのとおり。それこそがポーカーの必勝法なんだ。
利益を最大化して、損失を最小化するようなアクションをここでは「正しいアクション」と言うことにするよ。
正しいアクションをすれば、強いハンドを持っているときに最大限のチップを絞り取ることができるし、弱いハンドを持っているときは被害額を最小限に留めることができるんだ。

チンアナゴ

ふーん。じゃあ、逆に「間違ったアクション」もあるの?

ジョーズ

そうなんだ。間違ったアクションすると、強いハンドを持っているときに十分なチップを絞り取れなかったり、弱いハンドを持っているときに被害が大きくなってしまう。最悪だね。

チンアナゴ

うわー、せっかく強いハンドが来たのにもったいない。

ジョーズ

本当だよね。じゃあ、一体何が正しいアクションなのか説明していくね。今回もクイズ形式でいこうか。

チンアナゴ

よーし!来い!

  • あなた(UTG):AA
  • 相手(BU):??
  • ボード:J85
チンアナゴ

AAは最強のハンドじゃん!たくさん稼げそうだね!

ジョーズ

そうだね、たくさん相手から稼ぎたいと思って、UTGのチンアナゴちゃんは結構大きめのベットをしました。すると、相手はその大きなベットにコールしてきました。

チンアナゴ

ふーん。どんなハンドでコールしたんだろ。

  • ターン:J
  • ボード:J85J
チンアナゴ

うーん・・・何か嫌な感じ。

ジョーズ

嫌な感じだよね。ところで、相手の持っているハンドを一つに絞れって言われると無理なんだけど、実は相手のハンドの候補はいくつかわかってるんだ。

チンアナゴ

そうなの?どうやって?

ジョーズ

フロップのとき、チンアナゴちゃんの大きなベットに相手はコールしたよね。どんなハンドでコールしたんだろう?

チンアナゴ

うーん、普通は何も役がないのにコールしないと思うから、やっぱりペアとか?

ジョーズ

僕だったら相手のハンドレンジ(持っている可能性のあるハンドすべて)をこう考えるかな。

相手のハンドレンジ

ボード:J85J

  • クワッズ(フォーカード)・・・・JJ
  • フルハウス・・・・・・・・・・・J8, 88, 55
  • トリップス(スリーカード)・・・AJ, KJ, QJ…
  • ツーペア・・・・・・・・・・・・TT, 99, A8, A5…
  • クラブのフラッシュドロー・・・・クラブが2枚
  • ストレートドロー・・・・・・・・T9, 76
    ※実際には、プリフロップのアクションや相手のプレイスタイルによって、JJ、TT、99、KJsなどがハンドレンジから除外されたり、逆にAハイやKハイが加わったりもします。今回は議論をわかりやすくするため、相手はペア以上かドローを持っているという前提で話を進めます。
ジョーズ

上から強い順に並べてるよ。一番強いのはJJ、一番弱いのはストレートドローだね。「ドロー」っていうのは、あと1枚でストレートやフラッシュなどの強い役が完成する状態のことだよ。

チンアナゴ

どうしてドローが一番弱いの?だって、完成したらすごく強くなるんじゃない?

ジョーズ

鋭い質問だね。実は、ドローが完成する確率は計算できるんだ。今回は詳しくは触れないけど、リバーでフラッシュになる確率は約20%、ストレートになる確率は17%なんだ。

チンアナゴ

なんだ、結構低いんだね。

ジョーズ

そう。ドローは欲しいカードを引けなかったらハイカードになっちゃうから、結局ドローの勝率はせいぜい20%で、このハンドレンジの中ではやっぱり一番弱いんだね。

チンアナゴ

じゃあやっぱりAAは結構強いし、リバーでフラッシュとかストレートを作られるのも嫌だし・・・そうだ、大きなベットをしたらJを持ってるって思ってくれるかも・・・!

ジョーズ

うんうん。ということは?

チンアナゴ

オールインします!

ジョーズ

おおー!

チンアナゴ

どや!やっぱ大正解?

ジョーズ

ううん、あらゆるアクションの中で一番やってはダメなものを選んだから、驚いただけだよ。

チンアナゴ

ええー!?何で!?

ジョーズ

いろいろ言いたいことはあるんだけど、一つずついこうか。もしも相手がJcJs、8d8h、KsJsとかを持ってたとするよね。

チンアナゴ

うんうん。

ジョーズ

そんな彼はチンアナゴちゃんのオールインにどうするかな?

チンアナゴ

え、そりゃコールするでしょ。だってクワッズとかフルハウスとかトリップスができてるんだよ?最強クラスだもん。

ジョーズ

だよね。じゃあ、相手が9h9dとかAs8sを持ってたらどうかな?

チンアナゴ

ええー・・・ペアがあるけど相手はJかもしれないし、AAとかKKとかのもっと強いペアかもしれないし・・・。
あ、でも、フラッシュとかストレートのドローで強気にオールインしてるのかも・・・。
うーん、でもやっぱりフォールドすることのほうが多いかな。

ジョーズ

うんうん。僕もそう思うよ。
じゃあ最後に、相手がAcTcとか7s6sを持ってたら、相手はどうするかな?

チンアナゴ

フラッシュドローかストレートドローってことだよね。
うーん、リバーで完成したら強いけど・・・あ、でも勝率が20%しかないのか。じゃあフォールドするかな。

ジョーズ

そうだね。じゃあ、今の話を表にしてみようか。

オールインに対して相手は?

JJ(クワッズ)・・・・・・・コール
88(フルハウス)・・・・・・コール
KJ(トリップス)・・・・・・コール
◎チンアナゴちゃんのAAはこの辺の強さ
99(ツーペア)・・・・・・・フォールド
A8(ツーペア)・・・・・・・フォールド
AT(フラッシュドロー)・・・フォールド
76(ストレートドロー)・・・フォールド

ジョーズ

こんな感じだね。
チンアナゴちゃんのAAはツーペアの中では最強だけど、J持ち以上には負けてるんだね。
チンアナゴちゃん、ポーカーの必勝法は覚えてる?

チンアナゴ

うん、自分のハンドが強いときに大きく稼いで、自分のハンドが弱いときには負けを小さくするでしょ?

ジョーズ

そうそう。じゃあ、そのことを頭に置きながらこの表を見て、何か思うことはないかな?

チンアナゴ

えー、だってそもそも私のAAが強いのかどうかわからないし。
あ、でも相手のハンド候補はわかってるから・・・あれ?オールインしても意味ないのでは・・・?

ジョーズ

そのとおり。もうちょっと詳しく教えて?

チンアナゴ

オールインすると、私のAAよりも強いハンドにはコールされるから負けが大きくなって、AAより弱いハンドはコールしてくれないから稼げないってことでしょ?

ジョーズ

そのとおり。本当は損失を最小化したいのに、むしろ損失を大きくしちゃってるんだね。
でも、実はそれだけじゃないんだ。このオールインは本当は稼げていたかもしれない利益も取り逃がしてるんだよ。

チンアナゴ

どういうこと?

ジョーズ

実は相手は7s6sを持っていたんだ。それで、リバーのカードは2sでした。
ボードはこれでJd8c5cJh2sだね。

チンアナゴ

ストレートドローだったけど引けなかったんだね。よーし。

ジョーズ

じゃあリバーでチンアナゴちゃんはチェック、ベットのどちらをすべきでしょうか。

チンアナゴ

またクイズ?今度はリバーのアクションなんだよね。
うーん・・・あれ、これ前回のクイズと同じじゃない?ってことは、チェック?

ジョーズ

そのとおり。ここでチンアナゴちゃんがベットすると、67の相手は当然フォールドしちゃうよね。
でも、チェックすればブラフでベットしてくれるかもしれない。それにコールすれば、その分だけ稼ぐことができるんだね。

チンアナゴ

うん。これはわかるよ。でも、それがさっきのオールインの話とどう関係してるの?

ジョーズ

つまり、相手がストレートやフラッシュのドローを持っているなら、相手にブラフをさせたほうが利益が大きくなるんだ。
でも、ターンでチンアナゴちゃんがオールインしてしまうと・・・。

チンアナゴ

そっか、相手はフォールドしちゃうから、オールインにコールしてくれないばかりか、ブラフしてくれてかもしれない利益を取り逃がしちゃうってこなとね。わかってきた!

ジョーズ

そういうこと。だから、ターンの正しいアクションはチェックなんだ。
このクイズの答えをまとめると、こうなるよ。

ターンはチェックが正解!
  1. ポーカーの大原則は、利益を最大化し、損失を最小化すること。
  2. ターンでベット(特にオールイン)をすると、相手が自分よりも強いときはコールかレイズをされて損失が大きくなり相手が自分よりも弱いときはフォールドされてそれ以上利益を得ることができない
  3. ということは、これは利益を失って損失を大きくするベットなので、ポーカーの大原則に反している。
  4. なので、ベットではなくチェックするのが正しいアクションになる
チンアナゴ

そっか、ターンでベットすると意味ないんだね。
でもジョーズくん、私がチェックしたとき、相手がベットしてきたらどうすればいいの?

ジョーズ

コールすることが多いだろうね。
相手がドローでブラフをしてきてるなら、相手のベットにコールすれば利益が出るからね。
それに、このボードはドローハンドが比較的多いボードなんだ。

チンアナゴ

そうなの?どうして?

ジョーズ

クラブが2枚落ちてるからフラッシュのドローあるし、T9、76、QT、Q9とかいろいろなハンドがストレートドローになってるからね。

チンアナゴ

そっか、相手がフルハウスとかJのトリップスを持っているよりも、何かのドローを持っていることのほうが多そうってことか。

ジョーズ

うん。厳密には相手のプレイスタイル、ベットの額なんかも参考にしてコールするかどうかを決めるけどね。

チンアナゴ

なるほどー。でもジョーズくん、今回はターンでチェックしたほうが良いってわかったけど、別のハンドとかボードが来たとき、ちゃんと正しいアクションができるか不安だよ。

ジョーズ

OK。じゃあ次の章ではアクションを間違えないためのポイントを説明するよ。

正しいアクションはバリュー、ブラフ、チェック

ジョーズ

さて、さっきは具体的なボードとハンドを使って説明したけど、ここではもうちょっと一般的な話をするよ。
そもそもどういうときにベットやチェックをすれば、それが正しいアクション、つまり利益を最大化して、損失を最小化するようなアクションになるのかな。チンアナゴちゃんはそれが知りたいんだよね?

チンアナゴ

そうそう!それさえ知ってれば、どんな場面でも迷わなくて済むかなって。

ジョーズ

OK、じゃあ一つずついこうか。まずはベットだね。
正しいアクションになるベットは2種類あるんだ。「自分よりも弱いハンドにコールさせるベット」(バリューベット)と、「自分よりも強いハンドをフォールドさせるベット」(ブラフベット)の二つだね。

チンアナゴ

バリューベットとブラフベットね。例えば?

ジョーズ

例えば、これは典型的なバリューベットの場面だね。

  • あなた(MP2):88
  • 相手(BU):??
  • ボード:K85
ジョーズ

チンアナゴちゃんは8のセット(スリーカード)ができているね。現状でこれよりも強いハンドはKKのセットだけ。
ここでチンアナゴちゃんがベットすると、相手はKのペア、8のペア、フラッシュドロー(ダイヤ)、ストレートドロー(67)など、たくさんのハンドでコールかレイズをするから、「自分よりも弱い相手にコールさせるベット」、つまりバリューベットが成立するよ。

チンアナゴ

ふんふん。ブラフベットにはならないの?

ジョーズ

このボードで88がブラフをすることは無理だね。
ブラフベットは「自分よりも強い相手をフォールドさせるベット」だから、88でKKをフォールドさせる見込みがないと打てないんだ。
もちろん、最強のKKはフォールドするわけがないよね。だからここではバリューベットだけが成立して、ブラフベットは成立しないんだ。

チンアナゴ

そっか、じゃあ逆にブラフベットを打つべき場面ってあるの?

ジョーズ

もちろんあるよ。さっきのボードでチンアナゴちゃんが88じゃなくて7c6cを持ってるときなんかはそうだね。

チンアナゴ

あ、ストレートになりそう。

ジョーズ

うん。チンアナゴちゃんはストレートドローができてるね。
でも、現状はただの7のハイカードなんだ。
ここでベットをすると、チンアナゴちゃんよりも強くてしかもフォールドしてくれるハンドがいろいろあるよね。

チンアナゴ

えーっと、7のハイカードよりも強くてフォールドしてくれそうなのは、例えばもっと強いハイカードでドローもできてないJTとか、QJとか、A4とか?

ジョーズ

そのとおり。あと、忘れちゃいけないのが22、33、44とかの弱いポケットペアだね。
相手によっては66や77、5のペアもフォールドしてくれるかもしれない。ボードに落ちてるKのペアが怖いからね。
そうしたらブラフベットが成立しそうだね。

チンアナゴ

でも逆にバリューベットにはならないんだよね?

ジョーズ

そう。チンアナゴちゃんの7ハイよりも弱いハンドで、ベットにコールしてくるようなハンドってほとんどないよね。だからバリューベットは成立しないんだ。

チンアナゴ

うーん・・・。

ジョーズ

いまいち納得いかないかな?

チンアナゴ

今の説明だと、とにかくベットしてれば勝手にバリューベットかブラフベットになるんじゃないの?

ジョーズ

じゃあ、さっきのAAを持ってたボードに戻ってみようか。

  • あなた(UTG):AA
  • 相手(BU):??
  • ボード:J85J
ジョーズ

ここでさっきチンアナゴちゃんは大きなベット(オールイン)をしたけど、それはバリューベットとブラフベット、どちらかな?

チンアナゴ

えっと、自分よりも弱いハンドにコールしてほしいのがバリューベット、自分より強いハンドにフォールドしてほしいのがブラフベットだから・・・あれ?どっちでもないじゃん!

ジョーズ

そうなんだよ。自分より弱いハンド(ツーペア、ドロー)はコールしてくれないからバリューベットはダメ、自分よりも強いハンド(クワッズ、フルハウス、トリップス)をフォールドさせることはできないからブラフベットはダメだよね。

チンアナゴ

マジか・・・。

ジョーズ

正しいアクションになるベットはバリューかブラフなんだから、そのどちらも成立しないなら、それは間違ったアクションってことになるんだ。

チンアナゴ

じゃあ、バリューにもブラフにもならないときにチェックするってこと?

ジョーズ

まさにそういうことだよ。
バリューにもブラフにもならない、でも自分のハンド(AA)はショーダウンしたときにそこそこ勝てる見込みがあるからフォールドはしたくない、そういう曖昧なときにチェックするんだ。

チンアナゴ

なるほど!完全に理解したよ。じゃあ、レイズはいつするの?

ジョーズ

レイズもベットと同じだよ。バリューレイズとブラフレイズの二つがあって、どちらかが成立してれば正しいアクションになるんだ。

チンアナゴ

自分より弱いハンドにコールしてほしいのがバリューレイズで、自分より強いハンドをフォールドさせたいのがブラフレイズってことね。

ジョーズ

そういうこと!正しいアクションはバリュー、ブラフ、チェックのどれかってことがわかったかな。

チンアナゴ

Yes, Sir!

ジョーズ

今日はここまでにしようか。次回はいよいよどんなハンドで参加すべきか、レンジについて説明するよ。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

©2018 PokerJAWS
※当サイトの文章、画像の無断転載は禁止です

コメント

コメントする

目次